トラックがごちゃごちゃしてカオスな状況に陥らない為の方法
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DAWの殆どはPCスペック依存ですが、無制限にトラックを増やすことが出来ます。
ですが無秩序に肥大したトラックを管理するのは至難の技です。
どこになにがあるか分からない為に本来は鳴ってはいけないところで鳴っていたり、その逆の場合もよくあります。
なので出来るだけ管理しやすく整理していく必要があるのですが、どの様に整理したらいいか分からない。整理してもあまり変わらない。そういう人はたくさんいると思います。
今回はDAWのルーティングに大きく関わってくるトラックを上手に管理する自分なりのコツを記事にしたいと思います。
#命名規則を決める
トラックの管理に置いてこれはかなり重要です。どんなに複雑な信号の流れであろうと命名規則が整っていれば、何がどこを流れているのか読み取れるものです。トラック管理の効率化とは、より理にかなった命名規則を自分の経験なりで発見し体系化していく作業と同義だと僕は考えています。
#ナンバリングは、出来る限り避ける
例えば、A.gt というアコースティックギターのトラックを作った後に、A.gt2 の様にナンバリングで管理していませんか?
僕も良くやるのですが、あとあとややこしいです。3日くらい間が空くとあれ?どれがどれだっけとなります。
なのでこれは極力避けて、イントロで使われているのであれば、A.gt-Intoroみたいな感じにしておくと、パッと見て、ああイントロのアコギか!と分かります。
これがイントロで複数本アコギを使っている楽曲の場合は、A.gt-intoro-arpとA.gt-intoro-strokeみたいな感じで奏法も付け足しておくと分かりやすいです。
僕が自分の中で、決めている命名規則は、パート→セクション→奏法で、これ以上に細分化が必要であればナンバリングで管理しています。
もちろん例外は多々あります。
#自分以外の人がみても分かりやすい様に心がける
トラック名のトラブルをひとつ挙げるとこんなこともあります。
定位をtrack名の中に含んでしまった場合は定位を大幅に変更した際に更に混乱します。
例えば、gt-soro-leftって一見すると分かりやすいですが、書いてあるのに右から鳴ってるとかあれ?この時の自分は何を考えていたんだろうとなります。
それが自分ならまだ記憶をたどることでどうにかなるかも知れないですが他人から渡されたプロジェクトデータだった場合はどうでしょうか。
単純にトラック名の付け方のミスなのか、そもそも定位を間違えているのか…。もしかすると自分のモニタースピーカーの配線がおかしいのか…
それで結局、いちいちトラック名を書き換えるのが面倒だからあとでやろうと思っていて結局やらないままだっただけだったなんて肩ががくっと落ちます。
しなくてもいい労力を問題解決に費やすことは疲れるので、出来るだけ自分以外の人間が見ることがあるかも知れないということを想定してトラックに名前をつけると上手くいくと思います。
#まとめ
上手なトラック管理のコツは自分以外の人間がみても分かりやすい様に心がけるこれに尽きると思います。
命名規則を設けてそれを厳守するのも、誰かと一緒に作業する時にフォーマットを固定した方がやりやすく、そもそも自分の中である程度は規則がないとフォーマットを指定することも出来ないし、逆に指定されたとしても、その理解の深さには差が出てくると思います。
トラック管理に置ける問題を解決し、理に適ったルーティングを実現させるには、先ず命名規則を見直してみることをオススメします。
この命名規則という言葉は、元々はプログラミングで良く使われる単語で、難解なソースコードの可読性を高める為に用いられています。なのでプログラムを書く時に求められる様な考え方が非常に参考になったりします。
有名な命名規則に、BEMというものがあります。これはHTML、CSSのコーティングの際に役に立つ考え方で、Block, Element, Modifierの頭文字をとってBEM(ベム)と呼びます。
和訳すると、塊、要素、変更子です。この順で命名するというルールですね。
例えるなら 牛--リブロース--ステーキ みたいな感じです。
塊、要素、変更子を接続するのはハイフン2つであるとか色々と細かいルールが決まっているみたいです。パッとみてみてなんだかDAWでのルーティングに役立ちそうじゃないですか?
命名規則にこれがベストだというのは存在しないので、これからも経験を積んでいく中で自分なりの最善を見つけていけたらと思います。